野焼き(炭焼き)陶芸の制作メモ no.4
小型の陶芸窯のレシピです。
安全、臭わない、熱気すくなめ、煙すくなめ、あとかたずけ簡単が、念頭に有ります。
会場になる場所の規約や、地域の決まりを守ってやりやすいやり方です。
BBQ場、庭、都市部の屋上や駐車場などで比較的実現しやすい方法です。
その場所の責任者とよく相談して、一緒にやるかたに丁寧に説明してやりましょう。
準備、焼却、片付け、4時間程度みこんでください。
道具用意 粘土作品。(桃缶など)缶詰の空き缶、バーナー、折りたたみ蒸し器、1kg~1.5kg程度の炭、手袋、火バサミ、新聞紙、リップクリーム、アルミホイル。 粘土作品は、空き缶の容積の半分以下に収まる程度、空き缶に入る大きさで作りましょう。お猪口一つ程度、ミニチュア土偶なら、一つ、2つ程度。場所によって、直火禁止を守るため、更に、不燃の台座や机、バーベキューコンロ、金属のバケツなど用意してください。 |
着火開始。窯セッティング。炭は細かめに砕いて下さい。0.7kgぐらいの炭を使って下さい。都市部や住宅街の場合、着火材を使わず、バーナーを使って下さい。炭の火付けに、経験があまり無い場合、1時間くらい余裕を持ちましょう。煙をできるだけ抑えます。火が付いたことを確認出来たら、缶の中に作品と炭を詰めて乗せて下さい。 | 蒸し器窯の組み方。 |
焼きながら適当に調理しながら食事します。ホイル焼きなど適当です。 作品に缶を乗せる理由は、炭の燃焼温度上昇の速度に対して、粘土作品の温度上昇を遅らせるためです。粘土が温度上昇する速度が速いと、割れる可能性が高くなります。 |
着火開始1時間40分目くらい。0.3kg程度、炭を足す。粘土作品を包むくらいの炭を足す。重さより包めそうな量を優先して下さい。 | 着火開始1時間45分目くらい。缶の蓋を取る。 |
着火開始1時間50分目くらい。炭を足して、粘土作品を被せます。 | 着火開始2時間20分目くらい。缶詰の空き缶に新聞紙をちぎって丸めて入れて、アルミホイルで蓋をつくります。 炭化によるコーティングをします。高温度の粘土を、新聞紙の中に入れて冷めるまで納めれば、全体に黒くなります。明るい色の作品にしたい場合は、この作業は必要ありません。新聞紙の代わりに、籾殻やオガクズ、ピートモスなどでも出来ます。楽焼の技法です。時間は目安で、粘土作品の燃焼の色を確認しながら考えて、時間を前後させつつ経験を積みましょう。 |
この時点で、土器・陶器は、700~800度程度と思います。 日中の場合、赤土がベースになっていれば桃色/肌色、白土ベースならクリーム色になっていれば、火は通っています。暗い場所の場合、粘土が赤色、白色になっていれば、800度から1000度程度です。 自然釉、灰釉の輝きを出したい場合、ドライヤーやブロワーで風を送り、土器・陶器の温度を上げてください。 |
着火開始2時間20分目くらい。空き缶に焼いた作品を入れて、アルミホイルで蓋します。 | 石を載せて重りにしました。 | 着火開始2時間25分目くらい。炭を消化しつつ片付け開始、作品の冷却待ち。冷えたら、よく洗ってくだいさい。 |
食器の場合、木製食器のように、蜜蝋ワックス、または、リップクリームを塗ると撥水効果が出ます。作品が土偶や彫刻などの場合は、必要ない場合は、ワックスをかけなくとも構いません。土器の伝統で、漆を塗っても良いとは思います(陶胎漆器)。 | お好みでご使用下さい。 | 空き缶や蒸し器を使った焼き方は、僕が考えたミニマムな方法です。応用して、ペール缶、ドラム缶、U字溝、洞穴(穴窯)など出来ます。窯構造、作品の窯の中での位置、燃料量、燃焼時間を工夫してみて下さい。 制作ロケ地は、府中郷土の森BBQ場、飲食ロケ地は、たぬきや です。 |