くるみの旅 2013 (滋賀・名古屋)
数日、滋賀や名古屋などへ、くるみについて取材してきました。このレポートは、以前書いた「この胡桃は、この胡桃である。」の項目の具体的な調査になります。
川端健夫さんの工房 マンマミーア
- 胡桃の材木を使った木工職人について調べていて、色々調べたり、知人に相談した結果、川端健夫さんという木工職人の方を知りました。
- 僕は、器を使うとき、100円ショップにあるような安い紙皿も、工業製品として量産されたコップも使いますが、手工芸は手工芸品で使いやすく機械に出来ないような歪みや撓みや手の痕がのこるものが良いなと思っていて、川端さんの器を見たとき、木工のロクロで削っただけでなく、薄くノミで掘った痕が残っていて、とても良いなと思いました。
- 川端さんは、滋賀の寺庄というところで、お菓子職人の奥様と、以前から、その地域に残っていた建物を、木工工房と、キッチンと、カフェと、ギャラリーと、自宅として改修して、マンマミーアというお店として生活されているそうです。
- カフェスペースでは、川端さんが作られた器や家具が使われていて、工芸品というものは、出来たそのときよりも、なんとなく使って出来た質感が凄くいいなと思いました。
- 川端さんの奥様が作られるお菓子には、ブラウニーやフルーツケーキ、コンフィチュール(ジャム)などに、クルミが使われているそうです。
- ギャラリースペースでは、偶々そのとき知った、壷田和宏さんという方の陶芸の花器が気になりました。
- http://mammamia-project.jp
名古屋城のくるみ林
- 名古屋城の敷地内、旧二之丸東二之門の付近に、くるみ林があるというので見てきました。
- 残念なことに現在、名古屋城を部分的に改修中で、くるみ林の地域は工事地区に入っており、間近でくるみの木を見ることは出来ませんでした。しかし、柵越しに数本確認することが出来ました。
- 城内の工事は、これから10年後ぐらいに完成するそうです。
クルミパン
ブルーチーズとくるみ 蜂蜜ヴァイツェン (アナナス) すごい美味しかった。「パレ・ド・ノア」というクッキーや、「りんごとクルミのディニッシュ」「ゼーグル・オ・ノア」「ルヴァン・フロマージュ」というクルミを使ったパンも見かけました。 |
メープル胡桃マフィン (food control shop zero) こちらのパン屋さんは、小麦ふすまという材料を使って健康に気遣っている商品がおおいようです。「クルミ食パン」「黒糖クルミベーグル」というクルミを使ったパンもあるようです。 |
イチジクの赤ワインのにこみとクリームチーズのクルミパン (スーリープー) 「カンパーニュ・クルミ」というパンが食べたかったのですが売り切れていました。地元ではとても人気があるお店のようでした。 |
クルミロール (アンデルセン) チェーン店で、名古屋以外でも食べられると思います。「クルミロール」より一回り大きい「くるみパン」もありました。 |
アバター (ジョアン) こちらも、チェーン店で、名古屋以外でも食べられると思います。くるみの粒が細かめです。 |
モルトくるみパン (カスカードアスティ高蔵寺店) 主に名古屋にお店がある、チェーン店のようです。オーソドックスなクルミパンです。 |
リス山の保育園と東谷山
- 東谷山は、守山リス研究会などによって、リスが暮らせる里山づくりとして、くるみなどの樹木の植樹や、害虫の駆除など、山の手入れがおこなわれた里山です。
- 「リス山の保育園」を企画運営されているecodomoは、以前伺った、守山リス研究会の活動を通して知りました。(http://jp.omolo.com/?p=1970)
- 1歳半〜3歳の子どもたちの、自然体験、里山体験をおこなう活動をされています。
- 準備体操や、食事のあとなど、ecodomoさんたちは素敵な歌や踊りをやってくれました。特に「リスの山のパイノ」という曲が印象的でした。もともと参加された子供さんが歌ってた曲を編曲した曲だそうです。
- よつもとあきら「むかいあわせ - しぜんのなかのかたち」 という絵本を読み聞かせてくれました。絵本の内容は、よのなかにあるものに、左右対称の形を読み抜く絵本でした。その絵本を読み終わったあと、用意して頂いた紙と、川の泥をつかって、ロールシャッハテストのような左右対称の形をみんなでつくりました。
- また食事の場所に行く途中にみつけた、煙のように胞子が出るフクロダケや、アカメガシワの種と鳥の栄養の取り方や種の運び方などについて説明をうけました。
- 東谷山で、リスが食べた胡桃の殻を頂きました。
- リスは、生後から二ヶ月ぐらい乳を吸う時期で。生後二ヶ月から四ヶ月程度で穴を開けて胡桃を食べ、生後四ヶ月から六ヶ月程度で不格好ながら胡桃を割ることを覚え、生後六ヶ月から八ヶ月程度で綺麗に胡桃を割って食べるようになるそうです。リスの成長のタイミングによって、胡桃の食べ方が違います。
- http://ecodomo.info
生後2ヶ月から4ヶ月のリスが食べた胡桃 | 生後4ヶ月から6ヶ月のリスが食べた胡桃 | 生後6ヶ月から8ヶ月のリスが食べた胡桃 |
くるみの旅の地図
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まとめ
- 今回の旅行で感じたのは、そのときその場所にだけに居たりあったりする、動植物・商品・人や組織と、良くも悪くも、いつでもどこにでも居たりありそうな、動植物・商品・人や組織を、通して感じられることと、その時のその場所でしか感じられない豊かな経験について考える切っ掛けになりました。また、その時代、その土地、そこに居る方の魅力は、どのように作られるものかな?と思いました。
備考
- 今回の取材の写真一覧は以下のページに見られます。
- http://www.flickr.com/photos/22081105@N03/sets/72157635587217932